無期契約の社員を増やしたくない企業

期間工は、働く期間が決まっている契約社員です。仕事の内容としては、製造業などの工場の生産ラインで決まった作業を行います。繁忙期に募集が増えることが多いです。未経験者可のところが多く、給与が高めであるところが、特徴的です。しかし、同じ職場で継続して働けるのは最長で35ヶ月になっています。

これには労働に関する法律が関係しています。パート、アルバイトなども含めた期間工などの、雇用期間が決められた従業員が3年間雇用されると、期間の定めのない労働契約に変更できる権利が発生します。従業員が申し込めば、企業は拒否できません。期間の定めのない労働契約というのは、企業と従業員の両方に支障がなければ定年まで雇用されるということです。雇用期間については正社員と同じ待遇になります。もともとは国が、働く人たちの待遇を良くしようと決めた法律なのですが、企業はそれを逆手にとって35カ月までしか雇用しないのです。

無期契約にはならなくても再雇用の道はある

同じ職場で3年以上継続して働けない期間工ですが、再雇用される場合があります。この無期契約の規定は、一旦退職しても一定の期間内であれば、雇用期間が合計してカウントされる仕組みになっています。10ヶ月を超えて雇用されていた人が、6カ月以上働いていない期間があると、それより前の働いていた期間はカウントされません。この仕組みによって、一度35ヶ月で契約終了となっても、6カ月以上経過すれば、企業は無期契約を気にすることなく、同じ人を再雇用することが可能なのです。 企業は、契約期間が終了するまで辞めずに働いてくれた期間工を評価するでしょうから、次の再雇用につながる可能性があります。また、他の新規採用の期間工よりも良い条件で再雇用してもらえることが期待できるでしょう。そのためには35ヶ月間しっかり働く必要があります。